甘え下手の『・・・』
「お疲れ様…ってちょっと真由香?」

何故か真由香が橋本くんの隣に座ってしまった。

「ほら、瑞希つめてよ、筧くん座れないよ」

「あっ、うん、ごめんね」

奥の椅子にずれると筧くんが『悪いな』と言いながら座った。肩が触れそうな距離にドキドキする。

「さっ、何にする。オレは~ハンバーグにするかな~。梶まゆは?」

前に座った二人がメニューをのぞきこんでいるから、私もメニューを筧くんの前に広げる。早くしないと昼休みが終わってしまう。

「オレ、オムライスにする」

即決した筧くんに思わず笑ってしまうと

「なんだよ?」

「ううん、ほら、お子さまランチもあるよ?ハンバーグものってるよ」

「バカにしてるだろ?」

「ううん、してないよ」

「お前も早く決めろ。昼休み終わるぞ?」

「私もオムライスにする」

クスクス笑いが止まらないでいると『笑うな』と肘で押された。メニューをおいて前を見るとニヤニヤした顔が2つ並んでいた。
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