甘え下手の『・・・』
「この企画のどこがつまらないと思った?」

「えっ、だって…」

「聞かせてほしいわ」

口を挟む。どうしてそう思ったのか。思われてしまったのならそれは私の企画の悪いところ。

「参考にしたいの。今後のためにも」

『バカマジメ…』真由香が笑ってるのが横目で見えた。

「面白くない。つまらない。私がそう思ったからそうなんです。それだけです!」

プイっと顔を背ける今井さんに筧くんは

「相沢の今回の企画はシンプルだ。それがこの商品の一番いいところを引き出している。だから実現した。商品企画から営業までみんなが納得したものだ。相沢の実力だ」

『そうそう』と周りのスタッフも頷いてくれていて目頭が熱くなった。

「橋本とオレは相沢と同期だ。仲良くもする。…森田課長は「私の婚約者~」…だ」

真由香の告白に『そうなんですか?』って他の人達がびっくりしてる。

「相沢は努力して今の力を身につけた。お前の言ったようなことはない。謝って訂正しろ」

「嫌です!」

「今井!」
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