君の向こうのココロ
がっかりして、新刊の週刊誌を手に取る。




パラパラッとめくり、目を通すけど日曜日の店内はやっぱり落ち着かない。




お客さんは結構入っていて、様々な年齢層の人達が、本を吟味している。




僕は奥にある実用書コーナーへ行き、ビジネス本を手に取る。




株・投資…




今流行って来てはいるけど、その前から興味があって、将来は投資家で食べて行きたいと真剣に考えている。



みんな本気にしてくれないけど。



だって一歩間違えれば損失を被る。



それが一家の大黒柱とあっちゃだれもが不安がるに決まっている。



しかし彼女は僕のそういう話を信じてくれて、




「そんな生き方もいいですね。」



って、言ってくれる。




それもまた安心。




もしかしたら、店員と言う立場上の買わせるための相槌なのかもしれないけど。




それはそれで、




「この子は僕に付いて来てくれたカモ」




って、しばし妄想させてくれるのだから、その間は幸せ噛み締めちゃおうと思うのだった。



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