君の向こうのココロ
何かあったに違いない。


クローゼットの写真?


なんだろう…。


僕は神村家の前でワン切りする。


チャイムを鳴らすと奏太くんが起きてしまうから、いつのまにかそうしていた。


「いらっしゃい。ごめんなさい。急かしてしまって。」


ドアを開けながら理緒が謝る。


「いや…平気平気。それより何が出てきたの?」


「結婚式の写真なんです。」


「え?神村の?」


「違いますよ。」


ほらっ…と見せられた写真には、あのプリクラの女性と同一人物が写っていた…。


「既婚者ってこと?これ。」


「うん。いつ結婚したのかはわからないけど。とりあえず上がってください。」


僕らはソファーに座り、出てきた写真を見ていた。


枚数としては10枚程度なのだが、これ向こうにも家庭があるってことでいいのか?


「1か月前に、プレステ出した時はこの封筒なかったんですよね…。」


「じゃ最近もらったんだ…。」


「週に2回ペースで会ってればいつでも渡せるでしょうけど…。」


「これいつなんだろうね…。」


「いつでしょうね。招かれてる事も知らなかったよ…」
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