君の向こうのココロ
口ごもる僕をすかさず理緒がキッチンからフォローする。


「神村の写真が出てきたの。そこにあるから見てみて。」


「えっ。あっこれ?姉貴、ご飯いただいてからで良いかな。腹減っちゃって…。」


「いいよいいよ。ちょうど出来たから、こっちきて食べて。」


美味しい香りが部屋に広がる。


その香りに僕のお腹が鳴ってしまった。



その音はみんなが気付くほどだった。


確かに運動したら、おなか空いちゃうよな…。運動の内容は言えないけど。


「大丈夫だよ。晶の分も作ってあるから。食べて。」


「良かった~。」


理緒の手料理食べたかったんだ。


「いただきまーす。」


僕たちは3人で手を合わせる。


パスタを一口、パクリと頬張る。まじうまい。


手が止まらない。


そんな僕らを見て理緒がほほ笑む。


「スープもうまい!。」


「姉貴、いつもながらおいしいね。日菜足りる?」


貴くんが彼女に話しかける。


するとその彼女がハッとして、食べるのをやめた。


何…っ?!どしたの。


僕は理緒と顔を見合わせる。


「彼女ちゃん?どしたの?」
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