君の向こうのココロ
貴くんが日菜ちゃんを静かにさせる。まるではしゃぐ子犬にお座りさせるみたいに。


「まぁ、こうして集まれたのも何かの縁かと思います。そしてぶっちゃけていけそうメンツです。」


貴くんが仕切ってくれる。
僕としてはとても頼もしい弟です。


いつしかみんなリビングのテーブル前に正座しちゃって、第一回信介会議が開かれたわけである。


「どうでしょう。意思の確認しちゃいます?」


貴くんがニヤニヤしながら話をすすめてくれる。


「日菜ちゃんは、状況把握済みですかね?」


僕が、最初から説明しないといけないかなと思い、確認してみた。


「さっき車の中で貴さんからことの成り行きは聞いてきました。お姉さんもう解放されたほうが良いと話してたところなんです。」


第一印象とは裏腹にハキハキと良く喋って、モチベーションもアップするところだ。


「ありがと。日菜ちゃん。時間も遅いし今日はみんなのココロまとめませんか?」


理緒が提案する。


「私みんながここにいてくれて、なんだか段々と、神村に憤りを感じてきました。なので宣言します。」


妙に明るくなった理緒。


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