君の向こうのココロ
僕は、理緒を抱き抱えながら変形していくソファー眺めていた。


「今度使ってください。二人で。」



僕は耳まで赤くなる。


てゆうか無理…。この人に嘘つけません。


「そうですね。ソファーより広いですもんね。」


半ば開き直りでそう答えた。


日菜ちゃんが意地悪だなぁと貴くんを小突く。


「このソファー柔らかいですから、姉貴寝かしてやってください。僕らはその絨毯の上に布団ひいて寝ます。」


「えっ僕は??」


「そんくらい自分で決めてくださいよ。はい、掛け布団。ではおやすみなさぁい。」


電気を消して、さっさと寝てしまう二人…。


日菜ちゃん度胸もあるね…。肝が据わってます。


僕は掛け布団を片手に、玄関を見つめた。


鍵持ってないから、外からかけられないよ。


ってことは…こいつら。


僕は願ってもない状況に、ちょっとだけガッツポーズをしてしまった。


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