君の向こうのココロ

愛がある…

「あっきー?」


僕はゆさゆさと体を揺らされ、可愛らしい声に起こされた。


「起きてください~。」


僕はその声の主が晴夏ちゃんだと気付いて、飛び起きた…。


壁にある時計に目をやると7時半だった…。


隣りにいるはずの理緒はすでにキッチンでトーストを焼いて、朝食の支度をしてる。


奏太くんは、ブロックに夢中になって、遊んでる。


なんだろうこの優しい時間は…。


ココロが満たされている。


ほほ笑む理緒が、とても愛しい…。


やっと状況を思い出して、窓際の方を見ると、まだ貴くんと日菜ちゃんが寝ていた。


なんだかほっとした。


ゆっくりと背伸びをして、立ち上がる。


「あっきーおはよ。」


晴夏ちゃんが、嫌な顔一つしないで、僕をキッチンへひっぱる。


「晴夏、あんまり引っ張ったら、あっきーかわいそうよ。」


理緒が、僕の顔を見ながら笑ってる。


「軽く食べちゃってください。トーストとスープですけど。」


「あ、ありがとう。」


理緒の朝食まで食べれるとは思ってなかったなぁ…


僕が食べずにトーストを見つめていると


「もしかして朝食、食べないタイプ?」
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