君の向こうのココロ
えっ…。


「何をおっしゃりますの…。食べなきゃ動けないです。いっただきまぁす。」


僕はトーストにママレードを塗って食べることにした。


「手作りってわけじゃないですけど…。」


理緒が僕を見つめて笑う。


あぁ…また笑ってる。


「いつものコンビニ朝食より、俄然パワーでますよ。」


笑顔にもパワーをもらって、土曜日のスタートをきれたなって嬉しい気分でいっぱいです。


「晴夏もたべたいよ~。」


と、僕の隣りに座る晴夏ちゃん。


「まだ食べるの?」


理緒が驚く。


「あっきーの美味しそうだよ。」


「そぉ、じゃはい、あーん。」


僕はジャムの付いたトーストを一口サイズにちぎって晴夏ちゃんの口に入れてあげた。

「おいしーい。」


語尾上がりに感激しながらもぐもぐと晴夏ちゃんが食べてくれる。


「やだぁ、ママレードいつも食べないのに。」


理緒があきれてる。


「そんなに嬉しそうに食べれるのね。久々にみたな~。晴夏のそんな表情。」


「んー。おいし~。だってママ楽しそうなんだもん。」


晴夏ちゃんのその言葉に、僕もそう思うと何度もうなずく。
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