君の向こうのココロ
その神村はまだ、帰って来る気配はないようで、僕たちは、のんびりと休日の朝を過ごしている。


「みんなまだ眠いんじゃないの?」


理緒が心配して、みんなの顔を見比べる。


日菜ちゃんがまだ寝てるのを確認…。


「日菜は、いつも朝弱い…。」


貴くんが頭をポリポリと頭を掻いている。


「いいんじゃない?私にはそういうのなかったから、羨ましいと思うよ。」


理緒が優しい笑顔で目を細めながらそう言った。


「夕べ遅かったから…あのまま寝かしていて。日菜ちゃんは幾つなの?見たところ貴より年下よね…。」


「んーと僕の3個下で、20歳だよ。栃木から上京して来てて、一人暮らししてるんだ。」


「20歳っすか。」


若いなぁ。


僕はなんだか肩を落としてしまう。そんなに落ち込む事もないはずなのに。


「日菜ちゃんのこと大切にするんだよ~。」


理緒が笑いながらだけど真面目なオーラで貴くんに言った。


「大丈夫!!」


貴くんは、自信に満ちあふれた感じで力強く答えた。


僕も自信持たなきゃいけないんだよね。


「ていうか、神村さんいつ帰って来るの?」
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