君の向こうのココロ
俺は奏太が生まれたときにもココロないことをぶつけ、理緒を泣かせた…。


今思えば理緒によく似ていてかわいらしい男の子だったのに、

死にたいなんて知らなかったから、俺は取り返しの付かないことを言ったんだ。


「これ、俺の子か?」


って


俺はすぐに病室を追い出された。


理緒の顔は真っ白で、今にも倒れそうだったのに


「そう思うならそう思ってなさいよ!」


と、怒鳴られた。



腹の立った俺は家に帰ってありとあらゆるものを投げて壊して散らかして


思ったまでを言ったのになんであんな態度を取られなきゃいけねぇのかとぶちギレてた。


家計簿のメモを見つけるまでは反抗期の子供のように接していた。


死にたいっていう字をみるまでは、自分のことしか考えてなかった。


今思い返すと退院した理緒に散らかった部屋を片付けさせて生まれたばかりの赤ん坊と晴夏を見させて、そんな中俺は女に夢中になっていた…。


サイテーじゃねぇ?俺。


いまさら懺悔しても間にあわねぇって…


神さんよ。


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