君の向こうのココロ
新居に到着して、荷物を運び入れてもらっている間


僕は、晴夏ちゃんと奏太くんと庭で遊んだ。


草を抜いたり、石を積んだり、久々の土の感触にココロが和んでた。


土をさわると癒されるんだ…。


知らなかった。


僕が手の平で土の感触を確かめながら撫でているところに、理緒がやって来た。


僕はどきんとした。


「ママぁ~。」


晴夏ちゃんが満面の笑みで理緒に駆け寄っていく。


「はるか、ここにお花植えたいなぁ~。黄色いのとか、赤いのとかいっぱい。」


おねだりしてる。


かわいいなぁ。


「そうだね~。色んなお花育てようね。」


理緒もニコニコ顔で答えている。


さっきの顔はどこへいったのかな。


僕の取り越し苦労かな。


「さ、お家入ろう。晶もお茶飲んでいって下さい。まだ片付いてないけど…。」


「片付け手伝うよ。子供達もみるし、集中して出来るようにさ。」


< 169 / 206 >

この作品をシェア

pagetop