君の向こうのココロ
真新しいシーツがかかったベットに腰掛ける。


ドキドキしてきてしまう。



理緒も部屋に入ってきて、僕にお茶を手渡す。



「ごめんね。まだカップ出してないんだ。ペットボトルでいいよね。」



理緒が舌を出しながら笑う。



かわいい…。



「いいよ。気はつかわないで…。」



「はいはい。」



理緒の適当なお返事。



「なんでまた走って来たの??」



理緒が不思議な顔をして聞いてきた。



「ん?」



僕は、お茶を飲みながらどきどきしてきた気持ちをおさえようとした。



そして気付く。



ここで押さえ付けるから尚更理緒に伝わらないんだ…



素直にしなきゃ。



冷静に自分を分析する。



返事に時間がかかりすぎて、理緒がきょとんとしてる。



「何で走ってきたかというとだね~。」



僕は先輩らしく諭すように言おうとしたんだけど理緒が笑ってるのでやめることにした。



「理緒に会いたくて走ってきた。」


理緒がきょとんとした顔をさらにきょとんとさせて、びっくりしている。
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