君の向こうのココロ
僕が理緒に触れるたび、甘い声が聞こえる。



僕はその声にやられる。



切ない。


愛おしい。



理緒が僕の腕の中で、溶けていくのがわかる。



僕も理緒に溶かされる。



どこかにつかまっていないと、飛ばされてしまう。



僕も



理緒も



「晶っ どぅしたらぃぃの… ょくゎかんなぃょ…。ぁ。」



「そのまま力を抜いてればいいんだ。」




理緒がほどけた…。



難しい糸で絡まってた理緒の体が、楽になった気がした。



僕も絡まってた何かが解けて…ココロからホッとした




僕たちはまた一つになれた。




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