君の向こうのココロ
理緒ちゃんは僕の顔を見つめて笑ってくれてる。


また、笑ってくれてる。


この瞬間幸せかも…


この笑顔が僕のものになったら…



「あのね。先輩。今日これからプリンじゃなくて、風車見に行きませんか?」



理緒ちゃんの突然の予定変更にちょっとびっくりしたけど。


理緒ちゃんと二人でいられるのなら…どこへでも行きたい。


「風車?」


「はい。気が晴れるところに行きたいです。」


「もしかして、このあいだ出来た明花公園の巨大風車かな?」


「そう!そこです。」


「よし。理緒ちゃんの元気が出るなら行きましょう。」


「喧嘩なんて忘れちゃうぞ~!」


「お~!」


「門限は7時で~す。」


「ぉ、ぉ~。」




公園に着いて風車見て、大人気なくはしゃいでたかもしれない。



この子といるとココロから楽しいと思えて、仕方がない。

そしてその笑顔を見ると困っているのなら僕が助けてあげたい、支えてあげたいとずっと思ってしまった。


巨大な風車を見たり、広い花畑を見たり、その中を無邪気に駆け回る理緒ちゃんを微笑ましく思った。


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