君の向こうのココロ
しかし、ふだんの不摂生はこんなところでほほ笑む…。


「理緒さん…。僕は君の駿足に追いつくことが出来ません~。」


息があがっております。


「えぇ~、先輩でしょ~。」


「僕はどちらかと言うと高跳びなんです。理緒ちゃんはそんなに早く走れるのになんでマネージャーなの?選手やらないの?」



理緒ちゃんは僕の隣りにゆっくりと座ると、息をを整えて話してくれた。



「私は今はサポートしたいだけなんです。走るのは中学でたくさんしましたから。」


「もう、いいってこと?」


「あ、微妙にニュアンスが違うか…。皆が走っている姿を応援したい。ってことかな。先輩は?」


「僕?僕は会社に野球とか社会人チームがあるからさ、たまにそこに参加して発散してます。」


「いいなぁ~。私も見に行きたいなぁ。」


「なんで?」


いつでも見に来ていいんだよ。


かわいい子大歓迎だし、来てくれたら自慢しちゃうのに。

僕のココロとは裏腹に理緒ちゃんが閉じようとする。


「先輩の彼女でもなきゃ行けない。」


思考回路が止まる。


先輩の彼女。


彼女でもなきゃ?
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