君の向こうのココロ
彼女というフレーズにどきんとココロがうずく。


理緒ちゃんはうつむいたまま動かない。


もしも僕のことを考えてくれているのなら、


と、すぐにでも問いたい。


僕のココロは間違いなく理緒ちゃんに聞きたかった。


「私なんてチビで、年下すぎて、子供ですよね」


「僕がそんなこと思っているように見えるのかな…。」


理緒ちゃんの顔が赤くなる。

「寂しくて悲しくてどうしようもないときとか…嬉しくて楽しくて、誰かに話したいってときとか、先輩に一緒にいて欲しいって思うのは子供ですよね。」


一緒にいてほしい…?


「えっ、」


ええっと…。


これは…。


告白?


動け~煩悩。


働け~理性。


なんて言ってるのか理解して~、


どうしたいのか言うチャンスだよ。


僕のココロがカチッと音を立てた。


カチッというよりプツッ…だったかもしれない。


神様は僕を応援してるのか?

理緒ちゃんは僕を好きってことなのか?


僕が僕に最終問題を出してくる。


どうしたいのかは僕は考えなくてもわかってる。


僕も一緒にいたいんだ。

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