君の向こうのココロ
「僕らの間にはいつからか溝ができてた。」


「溝…?」


「理緒ちゃんと離れてから何人かと付き合ったけど、みんなうまくいかないんだ。」


私と離れてから…


そのフレーズだけ耳の中で繰り返される。


ココロがチクチクを通り越してズキズキする…。


イケないのは私。


結婚したのに、神村を愛してあげられないからだ…。


結婚してから愛すればよかったのかな…


きちんと神村のことを…。


でも


あんな奴愛せないよ…。


「仲直りしないんですか?」

ココロがまたチクッとした。今度は結構深くグサッとえぐったかも…。


自分で言った言葉で…自分を傷つけてしまう。


最近の私は自爆してる。


神村と喧嘩しても、自分のせいにしてしまう。


それをみて神村はつけあがる。


神村は怖い。


自分の非を認めない。


最後は私が悪くなる。


私が悪いことにすれば取りあえずその場は落ち着く。


精神的につらくなるけどその時はつらくなくて、自分を抑えることができるから…。


先輩、今私嘘ついたよ。


本当は仲直りなんてしてほしくない。
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