君の向こうのココロ
「だって、必ずヒゲソリと着替えを持って行くもん。月曜と金曜だけね。」


「それじゃ、僕だって気付くわ…。」


「よしっ!完璧v さぁ~、やりますよ~。」


「どれからやりますか。」


電源を入れて、ゲームに没頭する。


これがまた理緒が強い。


本当に久々なの~?


ま、僕も負けないけど。


こうやってゲームに没頭していれば、僕の煩悩が目を覚ますことはないと思う。


僕だって一応男ですから、好きな人を目の前にして、どきどきしないわけがない。


「うわぁ…。先輩、本気出したでしょ。今。」


理緒が怒る。


「そろそろ勝たないとね~。ゲーマーですから。」


僕は怒ってる理緒をなだめるように笑った。


「ずるいなぁ。」


理緒が晴夏ちゃんみたいにすねてる。


変わんないなぁ~。


「そういえば、この間貴くんと話したんだ。」


その言葉に理緒が振り向く。


「えっ!!」


「いけなかったかな…。」


僕は驚いた様子の理緒みて、少し不安になった。


「いえ…。貴、あの子何か言ってましたか?」


―暴れちゃってください。

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