君の向こうのココロ
神様は今どんな顔してるのだろう。


今天罰を下すとしたら、神村に落としてほしいところだよ。


なりふり構わないあいつに、

どうにかなってもらいたいところだ。


「神様。味方に付いてくれるかな…。」


理緒が不安げな顔をする。


「僕らは気持ちを確かめただけで、何もしちゃいない。」

「何もしてないとか言って、なんかいやらし~い。」


「ち、違うよ。誰かさんとは違う立場って事をわきまえよう。」


「うん。」


「まずは、冷静に…。いつか向こうから尻尾を出すよ。」

「なんか、わくわくしてきた~。」


はしゃぎだす理緒の口に、そっと人差し指を当てて、


「わくわくしちゃダメだ。僕らの関係も、今の作戦も。」

理緒は少し残念そうにした。

「つまんないなぁ。」


「つまらなくないよ。これから未来が広がると思って。」


「??」


理緒はきょとんとする。


「僕が幾つか提案するから、よければ賛同して欲しいんだ。」


「提案??」


「理緒はへそくりある?」


突然お金の話で、嫌かもしれないけど、今後のためになるいい考えがある。

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