響子様の好きな人
気づけば放課後になっておりました。



「いつの間に私は接客班になっていたのかしら」


「まぁ、いいじゃない。葵くんもいるし、結果オーライでしょ?」


「そうなんですが……」



うーん。


なんだか釈然としませんわね。


何かこう引っかかると言いますか。



「そういえば、優奈さんは接客班ではないのですよね?」


「うん。そうだよ。私は調理班!」


「私もやりたかったですわ……でも優奈さんは何故また調理班になったのですか?」


「そりゃ……メイド服着て『いらっしゃいませ。ご主人様♡うふ♡今日は〜私の気持ちをあげる♡』なんてやりたくなかったからに決まってるじゃない」


「え……」



その単語を初めて聞きました。
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