響子様の好きな人
「別になんでもございませんわ」


「いや、俺は聞こえたよ?2人で遊びに行くっていう単語が」


「くっ……」



なぜこの方に聞かれてしまったのかしら。

それはまぁ、私の声が大きいからでしょうが。


「それで?遊びに行くって何?誰と?」


「えっと……」


「まさか!」



気付かれました?


私が葵さんと2人で遊びに行きたいことが。




「俺?」


「違いますわ」


「即答!!……さすがの俺でも凹むんだけど」



私は明良さんと遊びに行く気はさらさらありませんからね。

ここはしっかりと断っておきませんと。

< 16 / 122 >

この作品をシェア

pagetop