響子様の好きな人
「隣、宜しくお願いします」
「え?あ、あぁ」
高校2年の春。
最初の一歩が肝心!ということで、隣の席の男子生徒に挨拶をしました。
そりゃ、緊張はしましたが席替えをするまではこの方が私のお隣。
どんな方でも仲良くしたいのです。
それにしても……よく見るとこの方、整った顔をしていますわね。
つい、じっと彼の顔を見ていたら私の視線に気づき、ニコッと微笑んだ後。
「宜しくね。お隣さん」
と、挨拶を返してきました。
ナチュラルに…そう!爽やかに挨拶をしました。
こういった反応をされたのは初めてですから(いつもは遠巻きに見られることが多いのです)若干動揺しましたが、この方に少し興味が湧いてきました。
一体なんというお名前でしょうか?
気になった私は彼に尋ねてみました。
「あの、お名前はなんとおっしゃいますの?」
「え?俺?」
「はい、貴方です」
「俺は穂積 葵(ほづみ あおい)だよ」
「……葵さんとおっしゃるんですのね」
「君は?君はなんていう名前なの?」
「え?私ですか?」
まさか自分のことを聞かれると思ってなかったので少し動揺しましたわ。
大抵、名前は教えなくても相手が知っておりますもの。
でもこれはこの方と仲良くなるチャンスですわ。
落ち着いて答えるのよ……響子。
「私は橘響子と申しみゃ……」
見事に噛みましたわ。
「え?あ、あぁ」
高校2年の春。
最初の一歩が肝心!ということで、隣の席の男子生徒に挨拶をしました。
そりゃ、緊張はしましたが席替えをするまではこの方が私のお隣。
どんな方でも仲良くしたいのです。
それにしても……よく見るとこの方、整った顔をしていますわね。
つい、じっと彼の顔を見ていたら私の視線に気づき、ニコッと微笑んだ後。
「宜しくね。お隣さん」
と、挨拶を返してきました。
ナチュラルに…そう!爽やかに挨拶をしました。
こういった反応をされたのは初めてですから(いつもは遠巻きに見られることが多いのです)若干動揺しましたが、この方に少し興味が湧いてきました。
一体なんというお名前でしょうか?
気になった私は彼に尋ねてみました。
「あの、お名前はなんとおっしゃいますの?」
「え?俺?」
「はい、貴方です」
「俺は穂積 葵(ほづみ あおい)だよ」
「……葵さんとおっしゃるんですのね」
「君は?君はなんていう名前なの?」
「え?私ですか?」
まさか自分のことを聞かれると思ってなかったので少し動揺しましたわ。
大抵、名前は教えなくても相手が知っておりますもの。
でもこれはこの方と仲良くなるチャンスですわ。
落ち着いて答えるのよ……響子。
「私は橘響子と申しみゃ……」
見事に噛みましたわ。