きさらぎの眼
時計を見上げるとそろそろ14時28分になろうとしている。
兄の言う3分後だ。
どうしてこんな正確な時間まで覚えているんだろう..?家族だし普通の事なのかな..?

ぐるぐると頭を巡らせていると
ゴーン...ゴーン...
時計がなる..

私はキュッと目を瞑った。
そう言えばこの家の時計は長い針が12に来ていないのにこの時間だけ音がなる。
今までは古い時計だから壊れているだけだと思っていた。
だけど今確信に変わる。
この時計は私の誕生を知らせる時計だったんだ。素敵な仕掛けだと思うのに..


どうしてこんなに不気味に響くのだろうか

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