見守る恋じゃダメですか
「お願い。最後だから話聞いてよ」
「最後って、何がだよ?お前今日可笑しいぞ」
私が無理に笑顔を見せれば彼は黙り、近くのベンチに座った。
「私からこういうことしないって言ったのにごめんね」
「いいよ、彼女に許可取ったし。話って何?」
これが本当に最後だ。
「あのね、佑斗」
心臓が煩いのを深呼吸して落ち着かせる。
彼の目を見て、私は優しく微笑んだ。
「佑斗のことが前から好きでした」
嘘偽りない想い。
彼は驚いたように目を大きくしていた。
やっぱり私に気持ちバレてなかったんだ。
隠し通せててよかった…
好きだったよ。
「今更、何言ってんのって感じでしょ?」
私は彼に背を向け胸に手を当て、ネックレスを握った。