Dance in the rain
11. ヒートアイランド③
「花梨、ちょっと部屋入ってろ」
その人を隠すように立ちはだかって、翔也はあたしの体を廊下へと押し戻した。
まるで、あたしのことを拒絶してるみたいに。
その表情は硬くて、どんな感情も読み取れない。
それ以上何も聞けなくて……
あたしはしぶしぶ、引き返す。
パタン——
音が、閉ざされて。
きゅうって胸を押さえながら、床に座り込んだ。
黒い、黒い、直視したくない黒い感情が、
身体の中に煙みたいに充満してる。
美人、だった。
ふんわりエレガントに巻かれた、ベージュ系のロングヘア。
知的な雰囲気を漂わせる、切れ長の瞳。
ネイビーのジャケットや白シャツの効果もあって、
ザ・デキるキャリアウーマン、って感じだった。
あたしとは……全然違う。
その人を隠すように立ちはだかって、翔也はあたしの体を廊下へと押し戻した。
まるで、あたしのことを拒絶してるみたいに。
その表情は硬くて、どんな感情も読み取れない。
それ以上何も聞けなくて……
あたしはしぶしぶ、引き返す。
パタン——
音が、閉ざされて。
きゅうって胸を押さえながら、床に座り込んだ。
黒い、黒い、直視したくない黒い感情が、
身体の中に煙みたいに充満してる。
美人、だった。
ふんわりエレガントに巻かれた、ベージュ系のロングヘア。
知的な雰囲気を漂わせる、切れ長の瞳。
ネイビーのジャケットや白シャツの効果もあって、
ザ・デキるキャリアウーマン、って感じだった。
あたしとは……全然違う。