Dance in the rain

だってそんなの、ネット検索して、ユーチューブからダウンロード、なんて風に簡単にできるものじゃない。
外に出ることなんて絶対にない、内部資料のはず。

「オレにだって、使えるコネの一つや二つ、あるんだよ。蛇の道は蛇ってやつ」

コネ? 何それ?
潤子さんに頼んだ、とか?
混乱したままブツブツつぶやいてるあたしの顎を、ぐいって翔也の手がつかんだ。
そのまま強引に仰向かされる。

「しょ、しょう……?」

「お前な、散々人のこと焚きつけるだけ焚きつけといて、自分は逃げる、とかないよな?」
「や、それは……その……」

でも。でも……
視線をはずそうともがくことも許してもらえず、あたしはさらに引き寄せられた。

息がかかるほど、近く。
瞳に……あたしが映るほど。

「オレのデザイン、楽しみにしてる、って言ったよな? 見てみたいんだろ?」
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