Dance in the rain



どくんっ……——



大きく、心臓が跳ねた。電気が流れたみたいに。


あたしは……ダンサー……



いいの? 踊って、いいの?

好きだから。それだけだけど。それしかないけど。
それで、いいの?
踊っても、いいの?


「……っぅ……」
視界が歪んで。

あたしは、涙をこぼしながら、翔也の胸にすがりついた。


そして、ぽつり。ポツリ。
雨粒が、落ち始めた。
< 237 / 264 >

この作品をシェア

pagetop