Dance in the rain
え、じゃあ……
翔也も、同じ?
会いたいって、思ってくれてた?
あたしだけじゃ、なかったの?
「しょう……やっ」
腕の中で反転させられて。
あたしの言葉は、瞬く間に翔也の唇に吸い取られた。
「ん……っ……んん……」
とろりと甘い舌があたしの歯列を這っていって。
快感にゆるんだ瞬間に、するって、奥深くへと忍び込む。
熱い舌が、ゆったりとあたしの舌に絡みつき、焦らすように離れて。
口の中でうごめく。
どうしようもなく揺らめいてしまう腰をどうしたらいいのかわからなくて、必死で翔也のTシャツを握りしめた。
ふいに。
ふわって、あたしの体は重力を失う。
抱き上げられていることに気づいて。
「やっ……自分で、歩ける! 重い、から!」
足をバタつかせるあたしを見下ろして、
「ばぁか、男の腕力なめんじゃねえよ」
って、翔也は楽しそうに言った。