私と二人の物語
そんな悟に年が明けて会ったのは3日だった。

「初詣行こうよ」

悟がメールでそう書いてきたので、私たちは三宮駅の側の神社に行くことになった。

ただ、その神社は三が日だけで150万人が訪れるという初詣では人気の場所。

近くで待ち合わせるのは無謀なので、一旦、悟の家まで行って揃って行くことにした。

2年前も結局そうだったらしい。

その時も着物は着ていないはず。

「着る?」って聞かれたけど、私はケータイの画面に首を振った。

好江さんに頼めば着付けてもらえるし、実際元日には着たけど、さすがに、あの人混みで着る気になれない。

『絶対にコケる。

踏まれる。

悟と今生の別れになる』

そう返事を書くと、悟は吹き出したらしい。
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