私と二人の物語
おみくじのところも、かなりの人だかりだった。

そこには御守りも売っている。

順番が来ると、悟が「美緒、先に引いてよ」と私を前に促した。

私は素直に前に出ると、巫女さんから渡された六角形の細長い箱を振った。

出てきた棒の先の番号を巫女さんに告げると、彼女はその番号の引き出しからおみくじを取って差し出した。

ちょっとドキドキしながら、パッと見ると、

「大吉!」

私は箱を振っている悟に見せた。

「良い年になりそうだね」

「うん」

私は悟が巫女さんとやり取りしている横でそこに書かれた言葉を読んでいた。

恋愛のところに、

『成就する』

と書かれていて躊躇した。


それは…

どの恋愛?
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