私と二人の物語
悟は完成の時期を予想して、さりげなくいろいろ準備をしていた。

個展を開く会場は既に取れていた。

悟の知り合いの画廊をやっている人が、北野坂の途中に異人館の様な一軒家の貸イベントスペースを持っていて、彼はそこを仮予約していた。

悟の家からも近いから準備もラク。

飾る絵の選定も既に終わっていた。

会場が決まっていたから、室内のレイアウトや飾る位置も、ほぼ決定済。

招待客のリスト、招待状の文面もほぼ出来上がっていて、宣伝のポスターも後は日付を入れるだけの状態。

私の絵が最後のピースだっただけ。


集客のために宣伝もしないといけないので、その個展は1ヶ月後になった。
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