私と二人の物語
「いつまで隠せると思ったの?」

「いえ、隠し通せるとは…」

「何がしたかったの?」

「……」

「あなた!自分のしたこと、わかってるの!」

私はその言葉に胸が潰れそうになった。

身体が震え、涙が溢れた。

そう、私は何てことを…

「ふざけないでよ!もう消えて!二度と悟の前に現れないで!」

つくしさんは悟に聞こえないように声を抑えたけど、強く言った。

私は、その迫力に後ずさると、深く頭を下げて、その場を逃げるように走って坂を下った。
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