私と二人の物語
「そ、そうなんですか…。そっか、お姉さんが美緒さんなんですね?」

「はい」

茶髪の女性が答えると、黒髪の女性も頷いた。

「そういえば、事故の事とか知ってますか?」

「え?事故?お姉さんがですか?」

「あ、えっと、二人共らしいんですが」

「え!そうなんですか?!ごめんなさい、よく知らないです。妹の方とも大学卒業してからは会ってないので…」

つくしは、苗字で呼ぶくらいだから、そうだろうなと思った。

つくしは、大した事故ではなかったとごまかした。

「えっと、同級生ってどこの大学なんですか?」

「神戸清泉大ですけど」

「お姉さんは西神大ですよね?」

「たしか、そうだったと思います」

茶髪の女性が頷いた。

「どうかしたんですか?」

黒髪の女性がどうにも状況が分からずにつくしに聞いた。

「いえ、気にしないでください」

つくしは、出身は西神大だと2年前の美緒から聞いていた。

あとは、個展が終わってゆっくり確認すればいいと思っていた。

個展の間は、悟の邪魔をするわけにはいかない。

心の中では、まさか…とは思ったけど、それが今まで感じていた違和感の理由だとも思った。

そして、個展が終わり、カマをかけたら、彼女は、本当に妹の美結だった…
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