私と二人の物語
「美緒さん」

「はい」

私もちゃんと聞こうとカップを置いた。

「ケーキも付けましょうか?」

がたっ。

「そ、そうだね…付けようか」

私は崩れたのを立て直しながら言った。

つくしさんが手を挙げて店員を呼んだ。

私達はそれぞれケーキを頼むと、その店員が行くのを待った。

店員が見えなくなって、一息付いて顔を見合わせた。

「美緒さんは、このままずっと悟の傍にいるつもりですか?」

「え?」

(今度はいきなり?)

言葉は決まっていたけど、さっきは切り出すのに少し躊躇したようだった。

私はまた崩れ掛けたのを立て直しながら、間を取った。

この娘はまっすぐに私や悟にぶつかってくる。

私はそれをごまかせない。
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