鈍感過ぎる彼女の恋は。《完》
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「マジかよ。」

「うんマジ。絶対誰にも言わないでよ?」


月曜の昼、高本を誘ってランチに出た。

結局朝になっても社長は帰って来なかったので、一人出勤したのだ。

それでここ数日の出来事を相談していた。

高本が驚くのも無理はない、急展開すぎて私も付いていけてないんだから。


「それで一緒に住むわけ?つーかそんな事されて、何流されてんの?」

「いや、流されたと言うかなんと言うか…」


口ごもる私に更に呆れた様子で高本が聞く。


「何お前、あいつの事好きなわけ?」

「え……えぇっ!?」


高本に言われて驚いた。
私が社長を好きだって?
あの?傲慢で自由人で常識外れのあの社長を??

驚いたけど、昨日からわからなかったこの気持ちの答えを見つけたようで妙にすとんと心に降ってきた。



私、あの人の事好きなんだ。

気付いたら何だか恥ずかしくなってきた。
両手で熱くなる頰を抑えていると、盛大なため息が聞こえる。


「はぁ…ちょっと目を離した隙にやられたか。」


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