鈍感過ぎる彼女の恋は。《完》
『皆様お待たせいたしました!只今よりソレイユホールディングス、新施設発表パーティを行いたいと思います!』
司会者の声がパーティの始まりを告げ、それと同時に背中側にあった両開きの扉が大きく開かれた。
『この新施設の企画は、先日丸菱商事の社長に就任、同時にソレイユホールディングスの取締役でもあられる蓮水社長の発案です。』
コツ、コツ
遠くからゆっくりと足音が近付いてくる。
『施設の概要を社長本人から伺えるという事なので、マイクをお渡ししたいと思います。』
コツコツコツ
『社長、お願いします!』
「行くぞ。」
「えっ」
足音がなくなったと思ったら直ぐそばで声がして、
気付いた時には高本の手は離れ、代わりにしっかりと肩を抱かれている。
「社長…!?」
そのまま背中を押されるように、会場に足を踏み入れる。
その瞬間、耳元で言われたのは…
「星5個だな」
そんなセリフで。
「綺麗だ。」
社長の薄い唇からは信じられないような褒め言葉。きっとこれは夢だ。
だけどこれは現実で
司会者の声がパーティの始まりを告げ、それと同時に背中側にあった両開きの扉が大きく開かれた。
『この新施設の企画は、先日丸菱商事の社長に就任、同時にソレイユホールディングスの取締役でもあられる蓮水社長の発案です。』
コツ、コツ
遠くからゆっくりと足音が近付いてくる。
『施設の概要を社長本人から伺えるという事なので、マイクをお渡ししたいと思います。』
コツコツコツ
『社長、お願いします!』
「行くぞ。」
「えっ」
足音がなくなったと思ったら直ぐそばで声がして、
気付いた時には高本の手は離れ、代わりにしっかりと肩を抱かれている。
「社長…!?」
そのまま背中を押されるように、会場に足を踏み入れる。
その瞬間、耳元で言われたのは…
「星5個だな」
そんなセリフで。
「綺麗だ。」
社長の薄い唇からは信じられないような褒め言葉。きっとこれは夢だ。
だけどこれは現実で