溺愛ペット契約~御曹司の甘いしつけ~
「俺たちの、新婚生活」
「えっ?」
新婚……? って、私たち、まだ結婚なんて……。
「別にネタ作りのためってわけじゃない。俺は出張に発つ前、お前と結ばれた時からずっと、結婚は意識していたんだ。お前にはこの先もずっと、そばにいて欲しいと思ってるから。……お前は、どうしたい?」
私は目を瞬かせて、言われた言葉の意味を頭の中でゆっくりかみ砕く。
これって、つ、つまり……私、今、プロポーズされてるの?
そう理解したはいいけど、今度は胸がドキドキして、苦しくて、返事をしようと思うのになかなか声が出せない。
「お前をこの手で幸せにする。必ず」
真摯で力強い眼差しで私を射抜くように見つめ、誓ってくれる蓮人。
私はコクっと頷いて、ようやく震える声を喉の奥から絞り出した。
「私も……蓮人と、結婚したい……です」
言葉にするとさらに胸が熱くなって、こらえきれなくなった私の目からぽろっと涙がこぼれる。
蓮人はそんな私の頭を優しく撫でると、蓮人自身も感極まったかのようなしみじみとした声で、「ありがとう」と呟いた。
*
ペットから、恋人へ。そして恋人から妻へと。
私たちの物語はまだまだ続くけれど、ひとまずここで、ハッピーエンド。
――続編のご要望は、RENこと甲斐蓮人まで、お願いします。
溺愛ペット契約~御曹司の甘いしつけ~
END