恋ノ音
すると、消防の人が遠慮がちにこちらへ来た。

「あの、この家の方はいらっしゃいますか?」

「わ、私です。」

「少しお話があるので、こちらへ来ていただけますか?」

「は、はい…」

そう答えて行こうとした私の腕を拓くんが掴んだ。

「え?」

「大丈夫だ」

そう言いきった拓くんに私は少し救われた。

「うん…」

「お待たせしました。」

少し気持ちが落ち着いたところで消防の所へ向かった。
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