恋ノ音
「おーい、僕、これから自己紹介しようとしてたんだけど…?桜さん」

桜さんと呼ばれた人はてへっと笑った。

「だって、武瑠が…」

「はいはい、武瑠校長のせいにするのやめましょうね。」

今度は拓くんがそう言った。

「生意気だな、拓は。私の方が10歳くらい年上なのよ?」

拓、って呼んでるんだ。なかいいんだな。教頭先生と拓くん…

そう思うと、ズキッと胸が痛んだ。

その時、

「おーい、桜~?」
< 11 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop