恋ノ音
桜side

「…」

私は、武瑠から聞いた話に何も言うことが出来なかった。

「どうすれば、」

「でも、無理に思い出させるのは危険だよね」

「ああ。でも、まさか拓也の言ってた愛香、ってのが高橋だったなんて。」

「愛香ちゃんの事、思い出せば私たちの事も…」

「やめろ。」

武瑠の言葉を聞き、ぐっと唇を噛み締める。

「拓也の記憶がなくなったとき、決めたじゃないか。教師と生徒としてやっていくって。」
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