恋ノ音
「これ絶対、熱あるだろ」

そう呟いて、愛香をベッドに寝かせる。

「薬…どこだ?」

そう思い、立ち上がろうとすると、シャツの袖がクイッと引っ張られた。

「え?」

見ると、愛香が俺の袖をつかんでいた。

「愛香?」

「…くん、…かないで」

「え?」

愛香の言葉を聞こうと、顔を近づける。

「拓くん、いかないで」
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