あたし一人
この前なんか、あたしの運動会がお母さん達の映画見に行くのに負けたんだから。
もう、この家から出たい。
それに、慣れてきちゃった。
いつもハブられて……。
あたしは階段を駆け上がり部屋に飛び込んだ。
ずっとこんな日が続くのかな?
あたし…意味ある?
生きてる意味ある?
ここに帰ってくる意味ある?
ぁあ、あった。
お母さんの機嫌とりの役目が…。
なんて寂しいんだろう。
そんなことを思ってると嫌になったから眠りについた。
翌日……
あたしは車の音で目が覚めた。
「さようなら。また来てよ?」
「あぁ、わかってるさ。」
外から聞こえる声。
この声…
お父さん?