【短】キミともう一度
午後17時。
ほっとしたのも束の間で、卒業パーティーが某ホテルで開催された。
みんな色鮮やかなドレスを着ていて、目がチカチカする。
普段化粧っ気のない女の子もキレイに仕上げられていてモテそうだな~なんて会場の端っこに立って思った。
なぜ、会場の端っこにいるって?
もともと不参加にしてたから馴染めないんだよ。
親友は……クッ。
あの2人リア充ですから?今頃ヒューヒュータイムしてるんでしょーね!
うう、なんで強制参加させるのかな!?
意味わかんない!!
とりあえず、取り皿に好きな料理を盛ったから大丈夫。
ぜんっぜん寂しくない。
……。
…………。
「はぁ」
クッソ!リア充なんて……!!
あ。
目が、合った……?
まさかねー。なわけないじゃん?
自惚れんな、自分よ。
私の事は向こうは覚えてないんだから。
だって、4年も前のことだよ?
いや、たまに授業被ってたのもあったけどっ。
それでも私のことなんて覚えてるはずないじゃん。
私はもくもくと取り皿にある料理を食べはじめた。