actors
映画撮影が後半に向かっていくころ…

「カケル君、ちょっといいかな?」

「あ、佐々木さん。お疲れ様です、何ですか」

人目がないところに行く。

「カケルくんさ」

「??」

「うざい。消えてくんない??」

…直球で言われたのは初めて。
子供だし、それなりのショックを背負う。

「え…っと」

「芸能から消えてほしい」

「無理です。今まで頑張ってきたのに中途半端にやめることはできません」

「っ!生意気なガキが…‼あんたがいるせいで‼」

佐々木さんは言い終わると獏のおなかを蹴ってきた。

一瞬なにが起こったかわからなくて、でもすぐに気を失いそうになるほどの痛みが何度も襲ってきた。
< 4 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop