Crystal+Story
目の前に3人の男が立っていた。
リオは後ろに下がり、オレの服を握っていた。震えているようだった。
「兄ちゃん、そのお嬢ちゃん返してくれるかなあ?」
1人の30代くらいのオッサンが笑いながら話しかけてきた。
「意味わかんないんスけど」
オレはそのオッサンを睨んだ。
すると他の2人も口を開いた。
「俺たちの方が前からお嬢ちゃん捜してたの」
「売り飛ばして金にすんだから邪魔しないでくれるかな?」
その言葉にプツンと何かが切れた気がした。
「売り飛ばす?そーゆうのはオレをブッ飛ばしてから考えてくれ」
そういうとオレは容赦なしにオッサンらをボコボコにした。
そしたら逃げるように走って行った。
「あースッキリした!剣使わなくてもやっていけそうだな、オレ」
オッサンらが消えていくのを見届けて、後ろで震えているリオを見た。
「アイツらに追われてたのか?」
リオは少し経ってからこくりと頷いた。
「…怖かったな。でももう平気だぞ。今日から仲間になったし、ピンチの時はいつだって助けに行くからな」
まかせろと親指を立てると、リオは少し安心したように肩の力を抜いた。
ドラゴンも相変わらずリオに付きっきり。