Crystal+Story

「ひっ…」

男3人は黒髪の男の魔力のせいか、体が動けなくなっていた。

「サンキュ…」

オレは黒髪の男に言った。

「礼を言うまでもない。最近目覚めたばかりで体が鈍っているからちょうど良かった」

フッと笑うと、死神の刀を男1人の首もとへ持っていった。

「お前にはこれが必要だろう?」

首につっていた蒼いカケラが出てきた。

「カケラ!?」

プチと糸を切り、カケラをオレに渡す。

「でもなんでオレが…」

「ゲイルも生まれたようだな。オレのはもう少し時間がかかる。また会おう、アル=クラフト」

「ちょっ…!!」

そう言うとフッと姿を消した。

3人の男はお偉いさんに捕まって連れていかれた。騒ぎが気になって集まっていた人もいなくなった。



「なんだったんだ…アイツは?」
オレが立ったままでいると、リオとゲイルが走ってきた。

"キュ"

「ゲイル…リオも無事か?」

リオはこくりと頷く。そしてオレの肩から血がにじんでいるのを見て、悲しそうな顔をする。

「大丈夫。慣れてるから」

オレが笑ってもリオの顔は変わらない。
するとリオはそっとオレの傷口に手を当てて目を閉じた。
ほんのり光ったと思えば、傷が消えていた。
服の傷も消えている。

まるで、時間が戻ったように…
< 15 / 15 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop