ボクはキミの流星群
「フワァ」

ゲップの次はあくび。

意外と生理現象は人間と変わらなく、わたしたち人間とだいたい同じ臓器のつくりみたいだ。

今日は結構振り回しちゃったかな。きっと疲れているんだよね。

浴槽のお湯がちょうどいいくらいに湧いてきた頃、今にも眠りについてしまいそうなピロの目が、すでに閉じかけ始めていた。

部屋に連れていってあげようか。そんな勝手なこと許されるのかわからないけれど。

スッとおんぶしてみると、やっぱり体重は軽くて、すぐに持ち上がった。

しかし身長はわたしとあまり変わらないため、おんぶしても体がほとんどはみ出していた。

──ドクドクドクドク

この音はきっとピロの心臓の音。それは、わたしの背中の奥まで響いてくる。

ピロも生きているんだなって、その音から何度も確認する。

そしてなんだか耳元がくすぐったいなと思っていると、ピロが寝息を立て始めていたのがわかった。

おんぶしているため寝顔はよく見えなかったけど、絶対かわいいんだろうなと思いながら階段に足をかけた。

階段を上り終えると、左にある小さな部屋に入る。ここがわたしの部屋。

奥の方にベッドが置かれていて、手前の方にクローゼットやら収納家具が置かれている。

とりあえずピロをその場のベッドに寝かせるけど、さすがにシングルベッドに二人で寝るのは、いくら宇宙人だったとしても抵抗があった。

まぁまだ性別はわかっていないけど。

そうだ。こういう時に布団は用意されているんだ。

確か隣の部屋の押入れの中に、布団や枕などが入っていたような気がする。その隣の部屋は、誰の部屋でもなく、物置にされていた。

もしかしたらその部屋が、死んでしまったお父さんとお母さんの部屋だったのかもしれない。
< 18 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop