ボクはキミの流星群
今日は窓に突き当たる激しい雨の音で目覚めた。

どうやら昨日はあのまま寝てしまったみたいだ。

そんな!バカな!

わたしが星空を見ずに寝てしまったというの!?

今まで一度も見逃したことはなかったのに!

わたしは頭を抱えながら、もう一度ベッドに倒れ込んだ。

昨日置いておいたコップの中からニンジンジュースが綺麗になくなっていて、ピロが全部飲みほしたことを表している。

「セイヤ」

そのピロはというと、部屋の端に膝を抱えて小さくうずくまっていた。

なぜかカーテンが激しく揺れていて、そこから大量の雨が部屋に降り注いでいる。

なるほど。

昨日みたいに太陽を見ようとしたら、運悪く大雨で濡れてしまったのか。

あの日お風呂に浸からせてしまってから、きっと水に対しての恐怖心が芽生えてしまったのだろう。

あれはわたしのせいだけど。

普通に部屋を濡らされるのは嫌だったので、窓を閉めてカーテンも閉め切った。

どうやら今日は太陽の光が浴びられないみたい。

「ここで待っててね。あとで帰ってくるから」

ブルブルと震えるピロの体に毛布を被せて、わたしだけでリビングに向かった。
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