PLAYTHING!!
「なに?」


背後からのおぞましいオーラと共に腕を掴まれたわたしは、ゆっくりとそちらに振り返る……。


「ヒィッ!」


そこにいるのは、腕をガッチリ掴んでわたしを見下ろす悪魔……。


「おまえ……昼休みなったら屋上来いって言っただろっ」



手作り弁当持参。



イメチェンとは別に悪魔と昨日の別れがけにした約束。


約束っていうか……命令。



ホントは行きたくなかったんだよね……。


「ちょっと用事が~」

気まずくて目を逸らしながら答えるわたしに、


「うっせぇ。人のこと悪魔悪魔言いやがって」


全く無視で腕を引っ張っていく悪魔……。


空いた手にはしっかりわたしのカバンが握られてる。


「香乃子~美那ち~ん!!」



遠ざかっていく香乃子と美那ちんに手を伸ばしてみるけど、


「やーん。ラブラブ見せつけないでよねぇ~」



満面の笑みで手を振る美那ちん……。


どう見たってラブラブって雰囲気じゃないでしょっ!?



抵抗虚しく、



寒空の下での恐怖の昼食会が始まるのだった……。
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